「盛り」の中毒性

先日、知人が SNSでドロドロの人間関係に陥った件を耳にした。今の SNSってそんな風になっちゃうんだーってびっくりしたけど、それ以上に、あまりにも現実離れの世界を見聞きしておどろく。
気がつかないと、生きている実感からどんどんと遠くの仮想世界へ運ばれていくSNS。周りから見られた自分像の自意識ばかりが膨らんで、内側から体験する自覚が薄くなる。他人ごとのように自分の人生を遠くから操作する世界。
でも、私にも心あたりがあって、SNSとかネット、チャットも、「それ以上」を表現させるような魔物が顔をだします。いわゆる「盛る」ってやつ。このブログを書くのだって、私が感じている以上の表現をしないように気をつけている。じゃないと、耳障りの良い言葉とか、かっこいい言い回しを使いそうになるから。誰かが受け取ることを考えて、少しでも自分を良く見せたくなるんだろうな。なぜかSNSもチャットも盛りたくなる気分を作り出すらしい。大衆向けのマーケティング戦略とは相性がいいんだろうけど。
魔物って言ったけど、「盛り」には中毒性がある。自分が大きく見える気がするんだよね。でも、自分が作り出したイメージになっていく、みたいなスピリチュアル系の現実化とは別物らしい。自分像を盛る→リアルな自分との差ができる→焦る→さらに盛るっていう悪循環かな。だとしたら、最初の話に戻るけど、ドロドロしてくるのも、わかる気がする。
2019-08-19 by
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