ラマダン入りした日、ヨガの先生がお腹が空いた〜ってスタジオに来た。
先生は、インドネシア出身のイスラム教徒。
「ラマダン」とは?
中東協力センター
ラマダンはヒジュラ暦の第9月のことです。この月は日の出から日没までの間,イスラ
ム教徒の義務の一つ「断食(サウム)」として,飲食を断ちます。
イスラムの歴史において,コーラン(クルアーン)が預言者ムハンマドに啓示された月
です。
ラマダンは新月の出現によって始まり,新月の出現によって終わります。よって,ラマ
ダンの時期は太陽暦と比べ,毎年10日から12日ずれることになります。
断食中のヨガプラクティスがどう変わるのか聞いてみたら、もっと「濃く」なるとのこと。
お腹が空きすぎだと力が出なくて、私だったらヨガなんてできないんじゃないかと思うんだけど。
やったことがないから分からない。
けど、そもそもヨガは空腹時にした方がいいから、その延長で効能?が高まるのかもしれない。
前置きが長くなりましたが。
ラマダンの影響もあって、毎月開催しているの瞑想会のお題を、食事との距離感にしてみる。
瞑想会に向けて、いつもよりも食べることに意識を向けてみたら、行為自体は実はシンプルだということに気がつきました。
【食事瞑想した期間】2週間
【食事内容】ほぼ自炊。ひとりで食べるか、夫と一緒。週に2回ほど外食。
食事瞑想のやり方(ざっくり)
その1。食べ物を口に含む。噛む。
【物質的な観察】形、大きさ、舌触り、温度の確認
【体の反応を観察】唾液が出てくる、反射的に飲み込みそうになる等
【気持ちの変化を観察】早く食べたいとか、つまんないとか
(つまらないは、個人的には何回も登場した常連さん)
その2。舌で味を確かめる。
【物質的に】噛み砕かれた食品の舌触りから伝わってくる味
【体の反応】もっと唾液が出てくる、意識するとそしゃくがギクシャクする等
【気持ち】こんな味だったっけ?や、よみがえる記憶など
その3。ノドに運び、ゴクッと飲み込む。
反射的に飲み込みそうになるのをがまんしながら、意識して飲み込む。
喉を流れる感覚と気持ちを観察。
能動的に関われるのはここまで。
その後、食道を下り、胃に収まる食べ物を身体の中の感触として感じ取る(or 感じ取ろうとする)。
以上。
食べる行為にひたすら意識を集中させた結果、個人的に気がついた点
1 玄米の味のほうが好きだけど、白いご飯の方がホッとする。
食べ物を受け取る身体の反応は、味の好みとは関係ないらしい。
ホカホカ白米の幸せ という刷り込みもあるのかも。
英語でいわゆる、コンフォートフードってやつ。
2 インド料理が好きだけど、よく味わってみたら舌に伝わってくるスパイスが辛すぎて、食べられない。
これからどうやってインド料理と付き合えばいいのか分からなくなってしまった。
3 食べたい量と実際食べられる量が違う。
胃が量的には満足していても、気持ちがもっと食べたかったりする。
両方が同時に満足することが少ない。
4 「美味しい」は、好き嫌いみたいな感想であって、味じゃない。
頭の中で生まれる副産物(感想とか記憶とか)と味そのものは違う。

ヨガが運動と違うのは、総合的な意識で体験に関わっているかどうか? にある。
身体を動かしながら、内側から起こっている現象を観察し続ける。
現象との距離感を保つ。
食事瞑想も同じ。
味とそしゃくに集中しながら、頭の中で繰り返される会話とか気分に気がつき、眺める。
食べる。眺める、、、の繰り返し。
地味だ。控えめに言っても、かなり地味だ。
気分が上がるどころか、落ち着いてくる。
落ち着いてくる、、、
そう、これって食事瞑想だからだよ!
と始めておいて、今さら瞑想してることを自覚するって、何なんだ。
で。
食事に気分を上げることを期待している自分がいることにここで気づきました。
テーブルを囲んで家族だんらん
友達との会食
パーティなどなど
食事に求めていたのは、刺激と心地良さ。
ココロを保つための食事です。
あまり行き過ぎると、味、見た目、雰囲気の刺激重視が、本来の食べる行為を隠してしまう。
逆に言えば、感じたくない何かを刺激で隠すことができるってこと。
今までどれだけ味わっていなかったのか。。。。
食事瞑想の感想
シンプルに食べる行為を取り戻す為には、
この地味な感覚を楽しめるかどうかにコツがある!
(「地味」だと判断している時点で、私の感覚はかなりマヒしてる。)
そして、欲まみれを自覚するのがキツイ。
というのが、食事瞑想を少しだけしてみたわたしの感想です。
食事瞑想に向いているのは、、、、?
目を開けながら観察する食事瞑想。
眠ることなく瞑想できるから、
目を閉じてジッとすると直ぐに寝てしまって、瞑想が上手く行かない!
というあなたが始める瞑想としてもとてもいい方法だと思う。
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